中谷家は1600年代に建てられた庄屋の家屋で、天領庄屋中谷家として石川県の有形文化財ですが、一般に開放されています。そば切り仁はこの中谷家の中にあるお蕎麦屋さんです。
そば切り仁の蕎麦は大野産の玄そばを石臼で手挽きで自家製粉しているようで、ほぼ十割に近い外一の蕎麦で打ち上げています。とても手間がかかる方法ですが、その分クオリティはむちゃくちゃ高く、蕎麦本来の味わいを楽しむことができます。
おろし蕎麦をいただきました。この器がまたすごく存在感あります。珠洲焼の作家物のようですが、このように実際に食に供されるとはぜいたくですね。
そば切り仁さんのおろし蕎麦には、鰹節がありません。ダシもありません。蕎麦には、たっぷりの大根おろしと野菜天ぷらと天かすが添えられています。まずは、蕎麦をそのまま味わうのがいいです。ダシなしで十分おいしい蕎麦です。
なお、お醤油が添えられているので、大根おろしに醤油をかけて、味付けするのもいいですね。
そば切り仁さんの蕎麦は、昨年よりもぐっと細打ちの麺になっていました。
聞くと、だんだんと細く打つように心がけているとのこと。私は固めの太打ち麺のほうが好みですが、この細打ちはコシも歯ごたえもあり気に入りました。太打ち派のファンの方でも楽しめるお蕎麦だと思います。
蕎麦湯にはダシがついてきました。この気配りはにくいですね。私はダシをつかいませんけれど(笑)
メニューはシンプルで、基本的には「もりそば」か「おろしそば」なんでしょうね。今回は、おろしそばの大盛りをいただきました。
そばきり仁の店内。手前にいろりがあります。
手挽きの石臼が飾られていました。
そば切り仁の看板は屋内に掲げられています。
そば切り仁は能登天領庄屋中谷家の中にあります。一見すると蕎麦屋には見えないので、初めて行く方はご注意を。
能登天領庄屋中谷家の外観。駐車場は広くバスも停まれるくらいです。
そば切り仁
石川県鳳珠郡能登町黒川28-130
電話 080-5876-0020
営業時間 10時~16時
定休日 毎週火・水曜日
なお、冬期(12月~3月中旬頃)は休業ですのでご注意を。
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ご意見ご感想がありましたらこちらのフォームから送信ください。この「蕎麦食べ歩き北陸」というブログは遠田幹雄が一人で写真を撮影し主観で記事を書いています。
【特徴と傾向】本人は蕎麦好きのベジタリアンで肉と魚を食べません。鰹節が苦手なので蕎麦屋ではできるだけカツオ系は外してもらっています。鰹が強いダシは香りが強すぎて苦手なため、鰹が効いた出汁は使いません。大根おろし汁で食べるおろし汁蕎麦が一番の好みですが、醤油系のかえしや塩だけで食べる蕎麦も好きです。また、蕎麦は太めで香り高いものが好きで、蕎麦の香りをじゃまするような種物はあまり一緒に注文しません。
そのような理由から、このWEBサイトの写真は「鰹節なし」「ダシなし」の蕎麦だけのものが中心です。偏った情報に見えるかもしれませんがご容赦願います。
2015年2月に蕎麦鑑定士4級になり、2018年3月には蕎麦鑑定士1級に認定されました。1級認定まで4年かかりましたがよい勉強をさせていただきました。今後も趣味として(食道楽として)の「お蕎麦の研究」を続けていきたいと思います。どうぞよろしくおねがいします。
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※遠田幹雄は株式会社ドモドモコーポレーションの代表取締役です。